英語に自信がない人へ|「まず勉強」を「口に出す」に変える、3つのステップ
会議で英語の話題になると目を伏せる。「英語できる?」と聞かれると「少しだけ」と予防線を張る。本当は使う場面が来ているのに、自信がないから手を挙げない——英語そのものより、この「避ける癖」の方が積み重なっていないでしょうか。
検索すると出てくるのは「自信がない理由」や「解消法」です。読んで納得しても、自信はつきません。理由を知ることと、自信がつくことは、別の問題だからです。
順序を逆にした人がいます。会計・人事給与システムを提供する会社のCTOの方は、海外出張が増える中、通訳を通さず自分の言葉で語りたいと2週間の集中環境に飛び込みました。
大勢の人前で2週間で2回、英語でのプレゼンテーションをさせて頂いたことで物凄く自信がつきました
自信がついてから話したのではなく、話したから自信がついたのです。
CTOの方は、英語コーチングスクール・ミライズの受講者です。ミライズの公式サイトには、本人の言葉で語られた200件以上の体験談が公開されています。その中には、英語に自信を持てなかった人が、学習や実践を通じて変わっていった記録も数多くあります。この記事では、そうした体験談をもとに、英語への自信がどのように生まれるのかを整理します。
英語に自信がないのは、あなたの性格でも能力でもない
冒頭で触れた「避ける癖」——その正体は、性格でも能力でもありません。統計と実例から、別のところにあることが見えてきます。
一般社員の62%、管理職の66%——不安は役職では消えない
英語に自信がないのは、あなただけではありません。
株式会社ECCが2026年3月に発表した「社会人の英語力に関する調査」(20〜39歳の一般社員300名と40〜65歳の管理職300名、計600名対象・2026年2月20日〜3月2日実施)では、英語での会議や商談に不安や緊張を感じる人は、一般社員が62.0%、管理職が66.0%でした。
業務で英語力不足により困った経験がある人も、一般社員が61.0%、管理職が63.3%にのぼります。さらに、平日に英語学習へ割ける時間が「ほぼ0分」と答えた人は、一般社員が31.3%、管理職が32.7%でした。
この結果から分かるのは、役職にかかわらず、多くの社会人が仕事で英語を使うことに不安を感じているということです。管理職でも66.0%が不安や緊張を感じており、経験や役職だけで英語への自信が身につくとは限りません。
ただし、この調査だけで「勉強しても自信はつかない」とまでは言えません。学習時間と不安の関係を個人単位で比較した結果ではないためです。一方で、英語を学びたいと思っていても、十分な学習時間を確保できていない人が多いことは分かります。
では、どのような学習が求められているのでしょうか。同調査では、効果的だと思う学習法として、管理職では「講師とのトーク」が50.3%で最多でした。一般社員では「実際の仕事場面を想定したロールプレイ」が49.7%で最も多く、管理職でも46.3%が選んでいます。
回答者が必要だと感じていたのは、テキストを読むだけの学習ではなく、相手と話したり、実際の仕事に近い場面で練習したりする方法でした。ECCの調査でも、会議や商談で不安を感じる人ほど、ロールプレイを効果的だと考える傾向が確認されています。
ただし、「実際に話すことで自信がつくのか」は、学習法への期待を尋ねたこの調査だけでは判断できません。そこで次に、英語に自信を持てなかった人が、実際に話す経験を重ねる中でどのように変わったのかを、受講者の体験談から見ていきます。
自信のなさの正体は「声に出した回数の少なさ」
実際の体験談から、話す機会と自信の関係を見てみましょう。
11年間保育園で働いた保育士の方は、ワーキングホリデーでオーストラリアに約2年間滞在していました。それでも、当時は英語に自信を持てなかったといいます。体験談には、その理由が書かれています。
オーストラリアの語学学校について、「ほとんどの時間は先生が話していて、1時間のうちに英語を話すのは5分くらいしかありませんでした。ですので、その時は英語が全然伸びなくて」と振り返っています。海外にいても、自分が英語を話す時間はわずかでした。英語圏に滞在するだけではなく、実際に話す機会を持つことが必要だったのです。
英語に触れる時間が同じでも、聞く・読む学習が中心なのか、実際に話す練習をしているのかで、得られる経験は異なります。冒頭で紹介したECCの調査でも、業務で困った経験がある人は61〜63%にのぼる一方、学習時間がほぼゼロの人は約31%でした。勉強時間だけでなく、仕事に近い場面で英語を話す練習も必要だと考えられます。
その後、セブ島でマンツーマンレッスンを受けると、英語を話す時間が大きく増えました。その結果、「レッスンで学んだフレーズや表現を使い、タクシーのドライバーやお店の人に自分から聞きたいことを聞けるようになりました。レストランでも、メニューの詳細を聞いたりできるようになりました。小さなことかもしれないですが、私の中では大きな変化でした。英語を話すことに自信が持てるようになりました!」と記しています。
海外で約2年間生活しても残っていた不安が、4週間のマンツーマンレッスンを経て変化しました。この体験談からは、滞在する場所だけでなく、実際に英語を話す機会が重要だったことが分かります。
オーストラリアでの約2年間と、セブ島での4週間では、英語を話す時間の割合が異なっていました。海外へ行くだけでなく、その環境で自分がどれだけ話せるかが、自信を持つうえで大切です。
では、英語を話す機会はどのように増やせばよいのでしょうか。多くの人は、「まず勉強して、自信がついたら話そう」と考えます。次に、この順序を見直してみます。
「自信がついたら話す」は順序が逆——話した回数が自信になる
自信がないから、まずは勉強する。十分に話せるようになってから、実際の会話に挑戦する。そう考える人は少なくありません。しかし、話さないままでは、英語が相手に伝わったという経験も得られません。自信がない状態でも話してみることで、その経験が少しずつ自信につながっていきます。
「準備してから」が自信を遠ざける流れ
「もっと話せるようになってから」と考えていると、実際に話し始める時期を決められません。勉強を続けても、自分で十分だと思える状態にはなかなか到達しないからです。
単語帳を1冊終えたら、発音が完璧になったら、TOEICで800点を取ったら。こうして話し始める条件を増やすほど、実際の会話は先送りになります。勉強は一人で進められ、達成したことも確認しやすい一方、会話には間違える不安が伴います。そのため、準備ばかりを続けてしまうのです。
この状態を変えるには、準備を終えてからではなく、話すための準備を絞って実際に使ってみることが必要です。受講者の例を見てみましょう。
企業買収のアドバイスをしているコンサルタントの方は、話し始めるための表現や組み立て方を学びました。体験談では、次のように話しています。「テクニカルな話ですけど、英語を話すことは難しいという意識を改善したいと思って来ました。物事を話すときの形式、つまり先にアジェンダを述べてから個別の詳細な内容に触れる、こういった話し方をする際によく使われる英語表現を覚えました。その上で話すと英語が話しやすくなるというのが今回のセブ島留学での一番の学びです」
この方が身につけたのは、完璧な英語ではなく、話を始めるときの型でした。最初にアジェンダを示し、そのあとに詳細を説明する。話す順番が決まっていることで、英語を口に出しやすくなりました。
話す順番が決まっていれば、「最初に何を言えばよいか」と迷う時間を減らせます。すべてを即興で組み立てるのは難しくても、「先にアジェンダを示してから詳細を話す」と決めておけば、その順番に沿って内容を考えられます。本人も、「型に縛られることによってある意味、型のことは気にしなくて良くなる」と振り返っています。型に慣れると、話の構成ではなく、伝えたい内容に意識を向けやすくなります。
その後の変化については、次のように振り返っています。「使える英語表現とか、あるいは文の組み立て方を習得したので、話出しに自信が持てるようになった気がします」。「気がします」という言葉からも、一度で大きな自信を得たのではなく、以前より話しやすくなったと感じていることが分かります。自信は、このような小さな変化から生まれます。
自信は大きな成功ではなく「小さくできた」の積み重ね
「英語を流暢に話す」「英語で交渉を進める」といった大きな成果だけを基準にすると、自分の変化を実感しにくくなります。最初からそこを目指すと、話すことへの負担も大きくなります。
自信につながる経験は、もっと身近なものです。先ほどの保育士の方は、セブ島留学で小さな成功を積み重ねることで自信を育てました。「ここではレッスンで学んだフレーズや表現を使い、タクシーのドライバーやお店の人に自分から聞きたいことを聞けるようになりました。レストランでも、メニューの詳細を聞いたりできるようになりました。小さなことかもしれないですが、私の中では大きな変化でした。英語を話すことに自信が持てるようになりました!」
タクシーで聞きたいことを尋ねられた。レストランでメニューについて質問できた。一つひとつは日常の短いやり取りですが、本人にとっては「自分から英語で伝えられた」という変化です。保育士の方も「小さなことかもしれないですが」と前置きしながら、「私の中では大きな変化でした」と話しています。一度伝わった経験があれば、次の場面でも「聞いてみよう」と思いやすくなります。その繰り返しが、自信につながります。
大きな成果だけを求めず、小さくても英語が伝わった経験を振り返ることが大切です。
次に、海外出張を控えていたCTOが、2週間でどのように変わったのかを時系列で見ていきます。
実録——「通訳を通したくない」CTOが、2週間の英語プレゼン2回で抵抗感を失うまで
ここまで、自信がつくのを待つのではなく、先に話す経験を持つことの大切さを見てきました。実際に行動したCTOの変化を、時系列で確認します。
出発点——通訳を通さず、自分の言葉で伝えたい
会計・人事給与システムを提供する会社で、取締役CTOを務める男性がいます。豊富な経験を持つ一方で、仕事で英語を使うという新たな課題に直面していました。
海外出張が増え、英語を使う必要性が高まっていました。「昨今日系企業のグローバル化が加速するにつれ海外出張が増え、英語は避けて通れない大きな壁となってきました」。海外出張を避けることは難しくなり、仕事を進めるうえで英語への対応が必要になっていました。
そのなかで、目標は明確でした。「私の最終的な目標は『世界の舞台で英語を使って、自分の考えた製品のプレゼンテーションをする』ことです」。目指していたのは、英語を話すこと自体ではなく、自分の考えや製品の価値を顧客へ直接伝えることでした。
そこで、話せるようになるまで待つのではなく、英語を使わなければならない環境に入ることを選びました。「通訳を通すのではなく、自分自身の言葉でお客様へ語りかけ、想いを伝えたいという強いこだわりもあり、自らセブ島留学に来ることを決めました」。十分な自信があったから決めたのではありません。自分の言葉で伝えたいという思いから、先に環境を変えました。
追い込まれた2週間——朝6時から深夜までの場数
セブ島では、英語学習に集中する厳しい日々が待っていました。
本人の言葉からも、2週間の学習量の多さが分かります。「連日連夜、宿題やプレゼンテーションの課題を行うことで想像以上に追い込まれ毎日ヘトヘトになりました。ボクシングで言えば、30ラウンドくらいしている感覚でしょうか(笑)」という表現が、その激しさを象徴しています。
具体的には、毎日のスケジュールは朝6時に起床して英語の予習復習から開始されます。そのままレッスンを通じて夜19時まで英語学習が続きます。食事やバッチメイト(同期の受講生たち)との交流の時間を挟んで、その後、再び深夜1時から明け方まで英語のプレゼン課題に取り組む。このような日々を2週間続けました。
2週間という期間だけを見ると短く感じますが、実際には朝から深夜まで英語に取り組む毎日でした。短期間で簡単に自信がついたのではありません。話す準備が整うのを待たず、課題やレッスンに取り組み続けた結果です。
この2週間で、大勢の前で話す機会もありました。毎週金曜日に行われるプレゼンテーションクラスです。毎週金曜日のクラスで、英語のプレゼンテーションを2回経験しました。
変化——プレゼン2回で「抵抗感がなくなった」
このセブ島留学を通しての1番の大きな変化は英語を話すことに関しての抵抗感がなくなりました。大勢の人前で2週間で2回、英語でのプレゼンテーションをさせて頂いたことで物凄く自信がつきました。
本人は、英語を話すことへの抵抗感がなくなり、2回のプレゼンテーションを通じて自信がついたと話しています。
その後、彼は付け加えます。「普段の国内で日本語プレゼンをしているのと全く感覚が違って新鮮でしたね」。英語でのプレゼンテーションを、日本語で話すときとは異なる新鮮な経験として受け止めていました。
この変化の前には、朝から深夜まで英語に取り組み、大勢の前で2回プレゼンテーションをする経験がありました。自信がつくのを待ってから話したのではなく、実際に話す機会を重ねたあとで、英語への抵抗感がなくなったと感じています。
ただし、同じ環境に入れば誰でも同じ結果を得られるとは限りません。この方の場合は、朝から深夜まで英語に取り組む時間があり、人前で話す課題があり、講師から指導を受けられる環境がありました。こうした条件のもとで話す経験を重ねたことが、自信につながっています。
この体験談から分かるのは、自信がないから話さないのではなく、話す環境に身を置く以外に、自信の道は開かれないということです。
人前で話した経験を通じて自信を得た例は、このCTOの方だけではありません。年齢や職種の異なる受講者にも、同じような体験談があります。
「自信がついた」の記録——人前で話す回数は、自分でつくれる
年齢や職種の異なる4人の体験談には、共通点があります。自信がつくのを待たず、実際に英語を話す機会を持っていたことです。
「人前で話す機会」が自信に変わった記録——年齢も職種も関係なかった
英語に自信を持てなかった人たちは、人前で話す経験を重ねるなかで変化を感じていました。
FP事務所を経営するTさんは、こう述べています。「グループレッスンやプレゼンテーションクラスの司会をフィリピン人の先生と一緒にするなど、人前で英語を話す機会を持てたことで、英語に対してすごく自信がつきました。」
仕事の経験や経歴とは別に、人前で英語を話す機会を持ったことが自信につながっています。
セブとマルタで計4回の留学経験を持つ漫画家の方も、人前で話した経験を変化として挙げています。「人生初の英語でのプレゼンをする機会があり、自分の英語に少し自信が持てるようになりました。」この方にとっては、初めて英語でプレゼンテーションをした経験が、自信につながりました。
インターナショナルプリスクールで働く保育士の方は、会議で外国人の先生に自分の考えを伝えられないもどかしさから、留学を決めました。「日本でも英語の勉強はもちろんできるのですが、スピーキングの機会を自ら作るというのはなかなか難しいですね。」その後については、「もはや半強制的に英語を話す機会が英語の伸びに繋がったなと実感しています。」と話しています。自分で機会をつくることが難しかったため、英語を話さなければならない環境に入ったことが変化につながりました。
海外出張で自分の言葉が足りないと感じたIT企業勤務の方では、その変化をこう記録しています。「最初は受け身で話を聞いているばかりでしたが、だんだん自分から話を振ることが多くなったと先生からも言われました。」「英語だけでなく行動力でも自信が持てるようになったことで、今後の仕事やプライベートに対する向き合い方が変わってくると思います。」英語だけでなく、行動力にも自信を持てるようになったと話しています。
4人はいずれも、十分に勉強してから話したのではなく、実際に人前で英語を話す経験を持っていました。では、その機会をどのようにつくればよいのでしょうか。
セルフ診断——あなたの「声に出した回数」
ここまで見てきた「話し始める順序」と「話した経験」について、現在の状態を確認する6つの質問です。当てはまる項目が多いカテゴリから、優先して見直してみましょう。
| No. | カテゴリ | 当てはまる項目 |
|---|---|---|
| Q1 | 回数 | この1ヶ月、英語を声に出して話した時間を合計しても1時間に満たない |
| Q2 | 回数 | 英語の資格・単語帳・アプリの学習歴はあるが、人前で英語を話した経験はほとんどない |
| Q3 | 順序 | 「もっと勉強してから」と言って、話す機会を先送りにしたことがある |
| Q4 | 場所 | 間違えても実害のない場所(レッスン・独り言・気心知れた相手)を持っていない |
| Q5 | 単位 | 英語で「小さくできた」と感じた出来事を、直近半年で1つも思い出せない |
| Q6 | 順序 | 英語を使う場面が来ると分かっているのに、準備は読む学習に偏っている |
判定:Q1-2にあてはまることが多ければ、あなたは回数不足パターン。勉強は続いていても、声に出した時間が積み上がっていない状態です。Q3・Q6なら順序逆転パターン。「勉強→自信→話す」を信じたまま、話す環境に踏み込めていません。Q4なら安全な場所不足。Q5なら成功単位が大きすぎる——小さな「できた」を数えられていない状態です。
場数を安全に踏む3つの決め方
受講者の体験談をもとに、英語を話す機会をつくる方法を3つに整理しました。いずれも、今週から始められます。
設計1:話し出せる型を先に持つ
完璧な文法を身につける前でも、話す順番を決めておけば、最初の言葉を出しやすくなります。前の章で触れたコンサルティング業界の方は、「先にアジェンダを述べてから個別の詳細に触れる」という構造を学んだことで、話の形式が整い、英語が話しやすくなったと述べています。まずは、話し始めるための型を一つ持つことから始めます。
設計2:間違えても実害のない場所を確保する
マンツーマンレッスンも、そのような場所の一つです。会議やプレゼンと違い、1対1の環境では「間違える練習」ができるのです。日本ではスピーキングの機会を自ら作るのがなかなか難しい——先ほどの保育士の方の実感の通り、自分の意思だけに頼らず、定期的に英語を話す予定が入る環境を選ぶことで、練習の機会を確保しやすくなります。
設計3:「小さくできた」を数える
最後に、小さな変化を自分で確認します。前の章で見たように、自信は「ペラペラに話せるようになった」という大きな成功ではなく、「タクシーで聞きたいことを聞けた」という1回の小さな経験の積み重ねです。保育士の方は「小さなことかもしれないですが、私の中では大きな変化でした」と述べています。「質問できた」「言いたいことが伝わった」といった経験を記録すれば、以前の自分からの変化を確認できます。
受講者たちに共通していたのは、話し始める型を持ち、間違えてもよい場所を確保し、小さな変化を確認していたことです。英語を話す機会は、自分に合った方法で意識的につくれます。
それでも、自信がない自分を先生や周囲に見られることが怖く、話す環境に入りにくい人もいます。次の章では、その不安を抱えていた受講者の体験談と、環境を変えても自信はすぐにつくわけではないことを紹介します。
「知っている英語」を、話せる英語に。シャベリッシュの無料カウンセリングでは、スピーキングの現在地診断と、期日から逆算した学習プランをお持ち帰りいただけます。無料カウンセリングを予約する「自信のない自分を見られたくない」——先生に言われた「自信を持て」
英語を話す機会を増やしたくても、「できない自分を見られるのが怖い」と感じることがあります。そのため、一人でできる学習だけを選び、実際に話す機会を持てない人もいます。一方で、指導する人からの言葉が、気持ちを変えるきっかけになることもあります。
できない自分を見せるのが怖い理由
英語に自信を持てない背景には、「できない自分を評価されるのが怖い」という気持ちもあります。
先生の前でうまく話せないことや、同僚の前で間違えることが不安で、会話を避けてしまう。その結果、本を読んだりアプリで単語を覚えたりする、一人で完結する学習に偏ることがあります。
一人で学ぶ方法にも利点はありますが、それだけでは相手と英語を話す経験を増やせません。会話への不安を減らすには、間違えてもよい場所で実際に話す機会が必要です。
「自信を持て」と言ってくれる人の効果
その不安が、指導する人の言葉によって軽くなることもあります。
シンガポール在住で英語に伸び悩んでいた宮坂さんがいました。以前は医者として働いていましたが、日本への帰国後に復帰を控え、いまは一時的に主婦としてシンガポールに在住している方です。もともと英語は得意ではなく、シンガポールでの生活の中で英語学習に取り組み始めたのですが、進捗が足りず、セブ島の集中環境に飛び込むことを決めました。
宮坂さんはこのように語っています。
私は基本的に自信が無い人間なんですよ。でもそんな自信の無い私にバンジー(担当先生)は厳しく「自信を持て」と言ってくれました。もっと「自信を持って生きなきゃな」っと感じる事が出来て、自分の課題を見つけ出そうと思う様にもなりましたね。
担当講師から「自信を持て」と言われたことで、宮坂さんは自分の課題を見つけようと思うようになりました。一人では自信を持てなくても、自分を見ている人から言葉をかけられることで、考え方が変わることがあります。
別の受講者にも、周囲の支えが学習の継続につながった例があります。インフルエンサーとして活動しているゆんころさんがいます。海外旅行での言語の壁に衝撃を受け、その後さまざまな方法で英語学習に取り組みました。大手の高額スクールで一度挫折した経験もあります。
その後、ミライズのコーチングプランを受講しました。「英語学習を始めようと決めた時から今まで何度も色んな方法で取り組んできたんですけど、その中で一番手応えのある2ヶ月間でした!」。
ゆんころさんは、指導を受けながら学習を続けた2カ月間に、これまでで最も手応えを感じたと話しています。一人で頑張り続けるのではなく、学習を支える人がいる環境を選んだことが、継続につながりました。
正直な注記——環境に入っても、すぐには変わらない
ただし、話す環境に入れば、すぐに自信がつくわけではありません。
CTOの方の実録で触れた2週間は「毎日ヘトヘトになる」集中環境でした。朝から深夜まで課題に追い込まれることで、初めて人前でのプレゼンが可能になったのです。前の章で触れたコンサルティング業界の受講者の実感も「気がします」という進行形の表現でした。自信は一度の経験で身につくものではありません。指導を受けながら話す経験を重ねるなかで、少しずつ変化していきます。
すぐに変化を感じられなくても、英語を実際に話す経験は増えていきます。その積み重ねが、以前より話しやすいと感じるきっかけになります。
ここまで見てきた内容をもとに、明日から始められることを整理します。
まとめ|英語の自信は、つけてから話すものではなく、話した回数の後から来る
この記事で紹介した内容を、3つに整理します。
第一に、自信のなさはあなたの性格や能力の問題ではありません。一般社員の62%、管理職の66%が英語での会議や商談に不安を感じており、役職が上がっても消えない多数派の経験です。役職や経験が増えるだけで、英語への不安がなくなるとは限りません。保育士の方の体験談でも、海外に約2年間住んでいた一方で、語学学校で自分が英語を話す時間は1時間のうち5分ほどでした。英語を使う場所にいるだけでなく、実際に話す機会を持つことが大切です。
第二に、順序は逆です。多くの人は「勉強して自信がついたら話す」と考えます。しかし、話さなければ英語が伝わったという経験も得られません。体験談に登場した人たちは、自信が十分につく前から、実際に話す機会を持っていました。CTOの方は2週間で2回の英語プレゼンを経て自信を語り、コンサルティング業界の方は話し出せる型を先に持つことで話しやすくなり、保育士の方はタクシーで聞きたいことを聞けた1回を「大きな変化」と数えました。最初から流暢に話すことではなく、まず一度、英語で伝えられた経験が自信につながります。
第三に、その回数は設計できます。話す機会をつくる方法は、次の3つです。
- 話し出しの型を1つ覚える——完璧を目指さず、「先にアジェンダを述べてから詳細に触れる」など、話し始めるための道筋を1つ持つ。敷居が下がります。
- 間違えても実害のない場所を、今週1つ確保する——マンツーマンのレッスン、独り言、気心知れた相手との会話。「半強制的に話す環境」に身を置くこと。これが回数を積める構造です。
- 「小さくできた」を数え始める——英語を話すことに対して感じた小さな成功を、意識的に記録する。その1回が、次の1回への抵抗感を下げます。
体験談に登場した人たちは、自信がつくのを待ってから話したのではありません。自信がない状態でも英語を使い、伝わった経験を重ねることで、少しずつ自信を持てるようになっていました。
