英語の勉強は何から始めるか|迷いが止まらないのは、いまの自分が見えていないから
「英語を勉強したいな」と思ったのに、本を買ったけど1冊も終わらない。英会話アプリを試したが3日で止めた。SNSで「瞬間英作文」「シャドーイング」「発音」と色んなメソッドが出てくる——結局何をすればいいか分からない。そんな状態が何ヶ月も続いている。
「英語 勉強 何から」と検索すると「3ステップで完璧」「〇ヶ月で話せる」と夢のような話が並ぶ。完璧な方法を探しているうちに、「本当に効くのか」「自分に合ってるのか」の不安が増えていく。1つの教材を選んだ時点で、「別の方法の方が良かったかな」と疑い始める。そもそも、どの教材を選ぶ前に「何をすればいいのか」その判断軸すら見えていない状態です。
では、始められないまま止まっている方は、実際にどれくらいいるのでしょうか。AI英会話アプリを運営する株式会社ベンドが、英語を学んだ経験がない社会人を対象に実施した「社会人の英語未学習に対する後悔に関する実態調査」(n=200、2026年1月22日〜1月29日)によると、英語を学習してこなかった状況について聞いた設問で、51.5%が「始めようとは思ったが、具体的な行動に移せなかった」と答えています。英語を学んだ経験がない層に限った調査なので社会人全体の数字ではありませんが、つまずいているのは勉強の中身ではなく、その手前だということは読み取れます。
「初日は泣いてしまいました」——初日の様子をそう振り返る美容師の中村さんは、2週間後には沈黙が減り、会話のキャッチボールができるまでに変わりました。何年も英会話スクールに通ってはやめてを繰り返してきた司会業の瀬尾さんも、そこから踏み出した1人です。英語での会議で自分の発音に不安を持っていた外資系IT企業で働く中津さんは、無料カウンセリングでaの発音が4つあることをその場で示されたことが、始める判断につながったと話しています。3人とも、始める前に方法の正解が分かっていたわけではありません。
3人はいずれも、英語コーチングスクール・ミライズの受講者です。公式サイトには200件以上の体験談が本人の言葉のまま公開されています。この記事では、その中から始める前に止まっていた方の話をたどり、いまの自分の位置を確かめる方法と、今日からやることを1つに決める手順をお伝えします。
「何から始めるか分からない」という迷いは、スタートラインが見えていないだけ
「何から始めるか分からない」で止まっている状態には、共通する中身があります。教材の数が多いことではありません。自分がいまどこにいるのかを、自分で言えないことです。
何年も同じところで止まる方がいる
司会業の瀬尾さんは、止まっていた期間についてこう話しています。
「実は小さい頃から今まで何年も、英会話スクールに通ってはやめて、を繰り返していました」
本人が挙げている理由は、環境のほうです。
「自分が置かれている環境にすぐ甘えてしまって、英語から離れていくということがたくさんありました」
通う、やめる、を繰り返している間、英語力そのものはほとんど動いていません。動いていたのは、次に何をやるかを決め直す回数だけです。
英語の塾講師を経て商社で約5年働いていたAIさんは、10年という単位で止まっていました。
「石橋を叩いて渡る性格なので、今この状態で留学して大丈夫なのか?もう少し貯金しないと?授業についてける?って色々と考えてしまい、石橋を叩きすぎて橋が割れて渡れなかった」
検討していた項目は具体的です。費用、タイミング、授業についていけるかどうか。どれも、資料を読んでも答えが出ない種類の項目でした。
「何から始めるか分からない」の根本原因は3つ
では、なぜそこまで迷い続けるのか。その理由は、シンプルです。
「何から始めるか分からない」という悩みの背景には、実は3つの不明確さがあります。
1つ目. 「ゴール」が見えていない
「どこを目指すのか」が不明確なまま、教材選びを始めてしまいます。TOEIC 〇点を目指すのか、日常会話で困らないレベルを目指すのか、ビジネス英語を話したいのか——目指す地点が決まっていないから、どの教材を選んでも「これで合ってるのか」という不安が消えません。瀬尾さんは「英語が好きだからセブ島留学を決めた」と語っており、「好きだから」という内発的な動機を持ちながらも、明確な到達目標が定まっていなかったため、何年間も教材選びのところで止まっていたのです。
2つ目. 「いまの自分」が見えていない
自分がどのレベルにいるのか、何が課題で得意な領域は何かといったことがわかっていないから、初級者向けのテキストを選ぶべきか、中級者向けに進むべきかの判断ができません。AIさんは「文法や発音に対して自信なんてありませんでした。だからどうしても、もっと英語が話せるようになりたかった」と語っており、自分が実は持っていた能力(塾講師として教えられるレベルの文法知識)を客観的に把握できていなかったため、判断軸が曖昧なままでした。
3つ目. 「期待」が現実と合っていない
「3ヶ月で話せるようになる」という広告を見て、それが自分にも当てはまるのか、それとも特殊な事例なのか。本当に効くのか。こうした疑問が次々と生まれます。瀬尾さんが「なかなか踏み出せなかった過去がある」と語ったのは、この「期待と現実のギャップ」に対する不安が大きかったからです。同様にAIさんも「授業についてける?」という不安を抱えており、学習効果に対する期待値が明確でないまま、検討を続けていました。
この3つが不明確なまま教材を選んでも、「ちゃんと進んでる感」がしないのです。むしろ、選んだ教材で進めば進むほど「別の方法の方が効くんじゃないか」という疑いが生まれ、別の教材に乗り換えます。そしてまた迷います。この循環に陥ってしまいます。気づけば教材だけが本棚に積み上がり、学習時間はほとんど増えていない——瀬尾さんもAIさんも、長い迷いの期間に経験していた状態です。
では、最初に必要なことは何か
迷い続けるこの循環から抜け出すために必要なのは、「完璧な学習計画」ではありません。
最初に必要なのは、自分の「現在地」を知ることです。
目標・いまの自分・期待するものがはっきりすれば、選ぶべき道は見えてきます。次の章では、その現在地を知るための「診断」について、実際の受講者の変化を通じて見ていきます。
最初の一歩は「正解探し」ではなく「現在地を知ること」
ここからは「現在地を知る」ことの価値を見ていきます。診断なしで教材を選ぶから続かない——その理由と、診断を受けた方の実感をお伝えします。
まず、いま自分がどこまでできるかを確かめる5つの質問
いま自分がどこまでできるかを知るために、以下の5つの質問に答えてみてください。当てはまるものが多いほど、「診断を受ける」ことで次のステップが見える状態になります。
診断Q1: 英語で5分以上話すことになると、頭が真っ白になることがある
この質問で「はい」と答えた場合、英語を出すまでに「考える時間」を多く必要とし、反射的に出てこない状態です。自分の口から英語が出るまでに何秒も沈黙が生まれる——それが、次の発話を躊躇させています。実は、この遅延時間は訓練で大きく改善されます。ところが、本人が認識していないと、改善の優先度が後回しになったままです。
診断Q2: 「今日何があった?」を英語で1分話すとき、考える時間がどのくらい必要かをはっきり知らない
いま自分がどこまでできるかを数字で知らない状態では、教材選びの判断軸が生まれません。「何秒で話し出せるか」「どの単語で詰まるか」を知らないと、その後の学習計画も立てられません。漠然と「もっと話せるようになりたい」では、教材の効果も測定不可能です。
診断Q3: 学生時代の英語学習で「得意だった部分」「苦手だった部分」を言葉にできない
自分の英語のプロフィールが見えていません。「文法は分かるけどリスニングに弱い」「単語は知ってるけど発音が通じない」など、得意と苦手を書き出さないまま学習を始めると、得意な領域を活かす設計ができません。苦手な分野も、避けたままになります。
診断Q4: 「3ヶ月後にどんな英語の状態になっていたいか」のイメージが漠然としている
ゴールが漠然としている状態では、学習の進捗を測れません。「もう十分か、まだ足りないのか」の判断ができないのです。また、ゴールが曖昧だと、途中で迷い始め、別の教材に浮気したり、学習そのものをやめてしまったりしやすくなります。
診断Q5: これまで「英語学習を始めた」けど「続かない」の繰り返しを経験している
これは「選んだ教材が悪い」のではなく、いまの自分と目標が噛み合っていなかった可能性が高い状態です。自分にとって何が課題なのか分からないまま、一般的な教材を選ぶから、やってみて「これ自分には要らない」と感じて挫折する——そのサイクルが繰り返されます。
診断を受けると、何が変わるのか
初心者から始めたJun Komatsuさんは、「レストランで注文も出来ないほどでした」と語っており、完全にゼロからのスタートでした。
しかし、彼が留学中に講師から受けたフィードバックが、その後を変えました。
正しい発音ができないとリスニングが出来ないことに気付かせてくれた
これが、診断が生み出す第一の価値です。
彼は「発音が課題」だと分かったことで、「では発音から入ろう」という判断ができるようになりました。ワードコネクション(単語と単語のつながり)や正しい発音の知識がなかったことが、リスニング力を止めていた——その気づきが、学習の優先順位を一変させたのです。同じく英語学習に取り組んでいても、別の人にとっては「聞き取り」が課題であり、また別の人にとっては「話す環境がない」ことが課題です。
1人1人異なるから、診断が必要になります。
診断を受けることで見える、あなたの優先順位
実際に診断を受けた方たちを見ると、その後の学習方針は大きく変わります。
発音が課題の人: 「音から入る」が王道です。発音が改善されると、リスニング力も連鎖的に上がっていきます。正しい音が耳に入ることで、文字と音が一致し、自動的に聞き取れる範囲が広がるのです。
聞き取りが課題の人: 「リスニング集中」が先です。リーディングとのバランスを調整し、耳を鍛える期間を設ける。この時期に無理に会話練習を詰め込むと、聞き取れない内容に付いていくだけで終わり、成長を感じにくくなります。
話す時間が確保できていない人: 「環境作り」が先です。週1回のレッスンより、毎日英語を使う環境が必要です。日々の業務や日常生活の中で「英語を使う場面」を増やす工夫が、実務的な英語力につながります。
これらは、すべて「診断」を通じてのみ見えるものです。
カウンセリングの「質」が、その後を左右する
冒頭でご紹介した中津さんは、英語での会議で自分の発音に不安を持っていました。「自分の発音が伝わっているか」という不確かさが、会議への集中力を奪っていたのです。
複数のサービスを比較する中で、シャベリッシュの無料カウンセリングを受けた時の出来事が、彼女の決定を変えました。日本人カウンセラーが自分の悩みを丁寧にヒアリングしてくれたうえで、単なる聞き取りに終わらず、その場で「実はaの発音って4つあるんですよ」と簡単なレッスンをしてくれたのです。「さっそくappleのaを練習してみましょうか」と、説得力を持たせてくれた瞬間、彼女の心は変わりました。
中津さんは、その場での気づきをこう語っています。
”a”の音1つとっても4つも違いがあって、こんなに発音が違うんだとおどろきました
そのおどろきが、「ここなら自分のことを分かってくれる」という確信に変わりました。
カウンセリングの役割は、単なる「ヒアリング」ではありません。その場で「あなたが何に困っているのか」を理解し、どうすれば改善できるのかを体験させることです。診断は、単なる「評価」ではなく、その後の学習パートナーとなる人との信頼関係を作る最初の接点なのです。彼女が「多少お金がかかっても自分への投資だ」と判断できたのは、カウンセリングで自分の可能性と解決策が見えたからです。
では、自分の位置が分かった後の最初の2週間で、何が起きるのか。次の章で、その変化を時系列で見ていきます。
診断後「最初の2週間」で起きた変化——美容師の中村さんの場合
ここからは、実際に「最初の2週間」で何が起きるのかを、1人の例から見ていきます。対象は美容師の中村さんです。1人分の例なので、同じ日数で同じ変化が起きるという話ではありません。読んでいただきたいのは、初日に何が起き、何がきっかけで次の日が変わったのかという順序のほうです。
初日. 「全部英語で戸惑い、泣いてしまった」
セブ島留学初日。完全な英語環境に置かれた中村さんは、こう語っています。「初日は泣いてしまいました」。エステティシャンとして働く彼女は、英語学習の経験はあるものの、実際に使った経験は限定的でした。
彼女は、初日の様子をこう振り返ります。
英語を話すこと自体にまだ慣れていなかった私は、その環境に戸惑い泣いてしまいました。泣きながら、担当講師に「もう分からない」って。とにかく逃げ出したかったですね
初日のレッスンは、日本語のサポートなしで進みます。本人が講師に伝えたのは「もう分からない」の一言でした。仕事では専門を持っている人でも、英語だけで進む環境では、伝えられる内容がここまで少なくなります。
次の日から何が変わったのかを、続けて見ます。
3日目. 「講師のカスタマイズで、少し楽しくなった」
3日目のレッスンで、中村さんはあるものに気づきました。
絶対に数時間では作れないようなパワーポイントやゲームをレッスンで用意してくれていて
講師は彼女が初日に「もう分かりません」と言ったのを受けて、翌日以降のレッスンを完全にカスタマイズしていました。用意されていたのはサイコロゲーム。そして、パワーポイントには、彼女の名前が入ったセンテンスが作られていました。その工夫の1つ1つが、彼女への「あなたのことを見ている」というメッセージになっていました。
彼女は、その瞬間についてこう語っています。
もう、嬉しくて嬉しくて。心から私のこと思ってくれているんだなと実感した出来事でした
この「見ている」という実感が、次の一歩につながりました。
初日に逃げ出したかったと話していた本人が、3日目には嬉しかったと話しています。変わったのは英語力ではなく、講師との関係のほうです。
講師が工夫したのは、教材だけではありません。別のレッスンで最も記憶に残ったのは、Listeningのレッスンだったと彼女は語ります。「まず最初に単語の絵を見せてくれて、次にその単語が含まれているセンテンスを読んだり、聞いたりというレッスンでした」。絵から単語を学ぶことで、「英文だけのプリントは呪文のようにしか見えなかった」初心者にも、理解しやすい形に調整されていました。講師は彼女のプロフィールから「何が必要か」を察して、その場で教え方を変えていたのです。
1週間後. 沈黙が減り、会話のキャッチボールができるようになった
1週間経つと、より具体的な変化が現れました。彼女は、あるテストを試してみることにしました。セブ島に来る1ヶ月前からオンライン英会話で学んでいたので、その進捗を確認するためです。セブ島留学2週間後に、同じオンラインの講師とレッスンしてみました。
すると、変化が目に見える形で現れました。
以前より沈黙がなくなり会話のキャッチボールができるようになっていました
わずか2週間で何が変わったのか。彼女は、その感覚をこう語ります。
こんな短期間でも成長できることが分かり自信がつきましたし、変化を感じました
ここで参考になるのは、比べ方のほうです。中村さんは、留学前から受けていたオンライン英会話の同じ講師と、留学後にもう一度レッスンを受けています。同じ相手・同じ形式で前後を比べたので、変化が自分で分かりました。本人が挙げているのは、沈黙が減ったことと会話が続いたことの2点です。なぜ短くなったのかは、本人の言葉からは分かりません。
なぜこんなに短期間で変わるのか
中村さんが自分の言葉で挙げている条件は、次の3つでした。ここから一般的な法則を引き出すことはできませんが、環境を選ぶときの確認項目としては使えます。
#### 1つ目. 自分に合わせて内容が変わったこと
最初のカウンセリングで、彼女がどこでつまずいているかが分かりました。その上で、彼女のためのカリキュラムが組まれたのです。一般的な教材を進めるのではなく、彼女がいま必要としている練習に焦点が当てられました。
#### 2つ目. 分からないと言える相手がいたこと
初日の絶望は、3日目に講師の工夫によって「自分を見ている方がいる」という安心に変わりました。「心から私のこと思ってくれているんだなと実感」できる環境が生まれたのです。本人が変化のきっかけとして挙げているのは、カリキュラムの中身ではなくこの場面でした。
講師が褒めてくれる環境。「分かりません」が許される環境。周りに同じ悩みを持つ方がいる環境。孤独でない環境が「続ける」を可能にします。
#### 3つ目. 1日中、英語を使う時間があったこと
中村さん自身が、こう語っています。
セブ島留学に来てマンツーマンレッスンでみっちり集中できる環境で英語を勉強できて良かったです
オンラインレッスンは好きな時にできる反面、1日数時間では集中が切れやすく、仕事をしていると1日中勉強する環境は取りにくい、と彼女は振り返っています。それに対して短期集中は、ある程度拘束されて勉強に集中できる環境を作ってくれます。
事前学習と効率性の違い
一方、別の視点からの学びもあります。SEとして働く方は、セブ島留学1週間という短期間でも、重要な気づきを得ました。
マンツーマンレッスンの価値について、彼は自分の経験からこう語ります。
今までにアメリカやカナダへの留学を経験していますが、いずれもグループレッスンのみでしたし、夕方までレッスンのあるところは少なかったです。一方、今回のセブ島留学では、朝から夕方までマンツーマンでみっちりと学ぶことができたのが何よりもよかったです
グループレッスンの限界について、彼は明確に指摘します。
グループレッスンだと、個人のレベルや要望に合わせてカスタマイズしてくれるなんてことはなかった
マンツーマンについては、こう続けています。
先生もしっかりと見てくれるので、そういったところも非常に魅力的でした
同時に、彼は事前学習の大切さも指摘します。
授業の中で先生にボキャブラリーについて質問してしまう場面が多々あり、ボキャブラリーの部分をもう少し自分で勉強してくれば、より効率的に英語力を伸ばせたのではないかなと思っています
本人が挙げているのは、単語を自分で用意しておけばレッスン時間をもっと使えた、という反省です。短期で集中する形を選ぶなら、始める前に語彙を用意しておくかどうかで、同じ時間の使い方が変わります。
では、「最初の一歩」を、実際に「今日から」始めるには、具体的に何をすればいいのか。次の章で確認していきます。
今日から「第一歩」で実際にやることリスト(ゼロからの人/迷い続けた人向け)
ここからは「今日から始める」ための具体的なアクション3つをご紹介します。あなたのレベルに合わせて、1つ選ぶ、2つ選ぶでも構いません。大切なのは「選ぶこと」ではなく「始めること」です。
アクション1. セルフ診断(15分・無料)
最初の一歩は、いま自分がどこまでできるかを「実感する」ことです。
英語で「今日何があった」を1分話す練習をしてみる。これを実際にやってみてください。どこで詰まるか。何が出てこないか。その過程そのものが、いまの自分を教えてくれます。
この診断がなぜ効果的かというと、自分が「何を知っているのか」と「実際に使えるのか」の差を、目で見て判断できるからです。不安の中身が分かれば、次のステップは自動的に決まります。
YouTubeで「英語字幕なし・1分の動画」を聞き取れるか試す。全部理解できる必要はありません。何%聞き取れるのか。どこで困るのか。その実感が重要です。
リスニング診断も、スピーキングと同じく、いまどこまで聞き取れるかを数字で知るためのものです。見当違いな学習を避けるための目安になります。
「この気持ちを英語で」を思いつくまでの時間を計測する。例えば『今、少し疲れているけど、やることがあるから頑張ろう』という気持ちを英語で表現する。何秒かかりますか。30秒ですか、3分ですか。その時間があなたの反応速度の目安になります。
スピーキングには「反応速度」という隠れた指標があります。知識があっても、とっさに口から出ない状態では、仕事の場面では使えません。この診断で、あなたが本当に必要な訓練が見えてきます。
アクション2. 毎日3つ(最初の1週間)
診断ができたら、次は「毎日3つ」の小さな習慣を始めます。
朝:「昨日のできごと」を英語で5文書く。Notepadのテキストファイルで構いません。間違いを恐れずに。大事なのは続けることと、実際に書くことです。5文が限界なら5文で。2文なら2文で。
毎朝、昨日の出来事を英語で書く作業は、あなたの1日のスタートを英語思考で始めるトレーニングになります。朝日本語で一日をスタートするのと、英語で頭を目覚めさせるのでは、その日の学習効率が大きく変わるのです。
昼:好きな動画×1本(英語字幕あり)を見る。完全に理解する必要はありません。止めてメモを取ったり、単語を調べたり。あるいは流し見するだけでも構いません。「英語に触れる時間」を作ることが目的です。
この昼の習慣は、学習を「苦しいもの」ではなく「日常の楽しみ」に変えるためのものです。勉強という感覚ではなく、好きなコンテンツの中で自然と英語に触れることで、続けやすくなります。
夜:1つの単語について「使い方を3パターン」ノートに書く。その日学んだ単語を1つ選び、それを使った3つの異なる文を作ります。「make」なら「make a decision」「make sense」「make friends」のように。
夜の習慣は、昼間に見た動画や朝書いた文から学んだ表現を、意識的に自分のものにするプロセスです。知っている単語を、使える単語に変える作業を毎晩積み重ねることで、語彙が育っていきます。
この3つを毎日繰り返すと、1週間ほどで「英語を使う時間」が習慣になり始めます。
アクション3. 人に見てもらう場を1つ持つ
ここまでは「自分1人」でできるアクションです。ここからは「他人の目」が必要になります。
見てもらう相手は、英語ができる同僚でも、オンライン英会話の講師でも構いません。大事なのは、学習歴といまの困りごとを聞いたうえで「次に何から始めるか」を一緒に決めてくれる相手を選ぶことです。この記事に出てきた中津さんが始める判断をしたのも、aの発音が4つあることをその場で示された瞬間でした。自分では気づけない課題を、外から1つ指摘してもらう。 それが、迷いを止める最短の手順になります。
アクション1〜3から、その先へ
元塾講師のAIさんは、「私は10年間留学をするかどうか迷っていました」と語るほど、長く決断に悩み続けていました。しかし、セブ島留学に踏み出すことで、新しい景色が見えたと言います。「でも今回セブ島留学を経て感じたことは、もっと早く留学すればよかったということ」——迷い続けた本人の言葉だからこそ、重みがあります。
別の視点から、IT業界でデジタルマーケティングに携わっていた方は、セブ島留学でこう気づいたと言います。「英語を学ぶ理由は各々あると思いますが、楽しむことが1番重要だと思いました。そして何より、英語が身につくと世界が広がることを実感したので、楽しみながら英語を身につけることをおすすめします」。
2人とも、始めたあとに分かったことを話しています。始める前に分かっていたわけではありません。ここから言えるのは、始める前に判断できることには限りがある、というところまでです。
やっている間に気をつけること
これからあなたが始める3つのアクションで、重要な注記があります。
完璧を目指さず、英語が間違っていても、文法が正確でなくても、重要なのは「続けること」です。
迷いながら動く人たちの共通点は、「正解を探してから始める」のではなく「試しながら正解を見つける」という姿勢です。その姿勢が、短期間での変化を生み出しているのです。うまくいかない日があっても、それは診断材料が1つ増えたということにすぎません。
では最後に、「第一歩を踏み出した人たち」から、最後のメッセージを聞きましょう。
「知っている英語」を、話せる英語に。シャベリッシュの無料カウンセリングでは、スピーキングの現在地診断と、期日から逆算した学習プランをお持ち帰りいただけます。無料カウンセリングを予約する踏み出した3人が、あとから何と言っているか
この記事に出てきた人たちが、留学や受講を終えたあとに残している言葉を並べます。始める前に言っていたことと、終わったあとに言っていることを見比べてください。
何年も通ってはやめてを繰り返した瀬尾さんの場合
司会業の瀬尾さんは、長年英語学習を迷い続けた人の代表です。彼女は小さい頃から何年も、英会話スクールに通ってはやめてを繰り返していました。その迷いが、ついに行動に変わったとき、彼女は確信を持って言いました。
「ただ、来てみないとわからないと思うので、悩んでいるのであれば、踏み出すことが一番大事だと思います。」
この言葉の背景には、環境に甘えては英語から離れることを繰り返してきた、という本人の自覚があります。その繰り返しを自分が一番知っていた瀬尾さんだからこそ、この言葉には重みがあるのです。迷い続けることの無駄さを、最も知っているのは、迷い続けた人自身なのです。
初日に泣いた中村さんの場合
美容師の中村さんは、セブ島留学の初日に完全な英語環境に戸惑い泣きました。周りは皆英語。自分は何も言葉が出ない。その絶望感は本物でした。しかし2週間後、彼女の状況は大きく変わります。
中村さんは、セブ島留学に来る前の1ヶ月間、オンライン英会話で英語を学んでいました。留学2週間後に現地で同じオンライン英会話を試してみると、以前より沈黙がなくなり、会話のキャッチボールができるようになっていました。
同じ相手と、同じ形式で、2週間の前後を比べています。自分で比較できる形を作っておいたことが、変化を確認できた理由です。
注文もできない状態から始めたJunさんの場合
Junさんは、セブ島に着いたときレストランで注文もできない——完全なゼロからのスタートでした。英語は嫌いでしたし、苦手意識も強かった。そんな環境にいきなり飛び込んだのです。踏み出した理由について、本人は多くを語っていません。留学後に残しているのは、次の一文です。
「英語初心者でも怖がらずにチャレンジしてほしい。」
セブ島留学を経て、Junさんは日本にいた時の自分の考えがとてもちっぽけに感じられた、と振り返っています。
方法の正解が分かってから始めた方は、この中にいない
ここで、1つの事実を述べます。
この記事に出てきた人たちは、いずれも方法の正解が分かる前に始めています。ただし、これは体験談として公開されている記録の範囲での話です。方法を十分に調べてから始めた人が少ない、という意味ではありません。
元塾講師のAIさんは「私は10年間留学をするかどうか迷っていました」と語りました。10年です。大学卒業後も、会社員として働きながらも、ずっと迷い続けていました。その10年間の間に、どれだけの情報を集めたことか。どれだけの選択肢を検討したことか。石橋を叩いて渡る性格だからこそ、タイミングの判断が難しかったのです。
それでも、迷いは消えませんでした。完璧な準備のタイミングは永遠に来ないのです。ただ、踏み出すことで、ようやく10年間の迷いが行動に変わったのです。
そして、セブ島留学を経て、AIさんは深く感じることになりました。
「もっと早く留学すればよかった。」
この言葉は、迷い続けることの代価を物語っています。迷いの期間は、学習を止めているのと同じです。むしろ、迷いながらも試している時間の方が、より多くの学びをもたらすのです。ただし、これはAIさん本人の振り返りです。誰にとっても早いほうが良い、と読める記録ではありません。
正解を先に決めなくても、進み方は決まる
ここまでの話をまとめると、英語学習の本質が見えてきます。
英語学習に、全員に当てはまる正しい順番はありません。あるのは、いまの自分に足りていない部分と、それを埋める練習の対応関係だけです。
最初にやることは、完璧な計画を作ることではなく、いまの自分の位置を1つ測ることです。位置が分かれば、次の練習は自動的に絞られます。測っていない状態で教材を選ぶと、合っているかどうかを判定できないまま進むことになります。
迷っている状態そのものは、始める前の方にとって普通のことです。この記事に出てきた3人は、いずれも迷っていた期間について自分から話しています。ただし、これは3人分の例です。迷ったほうがうまくいく、という話ではありません。
まとめ|まず測る、それから決める
「何から始めるか分からない」で止まっているとき、足りていないのは方法の知識ではありません。いまの自分がどこにいるのかを、自分の言葉で言えないことです。ここが決まらないと、どの教材を選んでも合っているかどうかを判定できません。
この記事に出てきた人たちがやったことを、今日からできる形に直すと3つになります。
- 1分だけ測る —— 「今日何があった」を英語で1分話してみて、どこで詰まるかを書き出します。詰まった箇所が、そのまま次の練習の対象になります
- やることを1つに絞る —— 発音・聞き取り・話す時間のうち、測った結果で最初にやるものを1つだけ決めます。3つ同時に始めると、どれが効いたのか分からなくなります
- 比べる条件を先にそろえる —— 中村さんは、留学の前後で同じ講師・同じ形式のレッスンを受けて変化を確認しています。前後で条件をそろえておくと、続けるかどうかを自分で判断できます
なお、この記事に出てきたのは3人分の例です。2週間で会話が続くようになる、10年迷ってから始めても間に合う、と読める話ではありません。共通しているのは、方法の正解が分かる前に1回測っている、という順序だけです。
