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英語の会議についていけない|「聞けない・入れない・通じない」を分けて潰す

ビジネス英語

会議が始まって10分。議論はもう2つ先の論点に進んでいる。発言しようと英文を組み立てているうちに、話題が変わる。会議後に議事録を読んで、ようやく全体が分かる——そんな経験はないでしょうか。

「英語 会議 ついていけない」と検索すると、会議で使えるフレーズ集とリスニングの勉強法が並びます。フレーズは覚えた。それでも来週の会議が怖いのは、原因がフレーズ不足ではないからです。

では、英語の会議や商談に不安を感じる人は実際にどれくらいいるのでしょうか。語学教育事業を手がける株式会社ECCが、仕事のために英語力を養いたい一般社員と管理職を対象に実施した「社会人の英語力に関する調査」(n=600、2026年2月20日〜3月2日)によると、英語での会議・商談に不安や緊張を感じる人は、一般社員で62.0%、管理職で66.0%でした。外資系勤務者に限定した調査ではありませんが、役職にかかわらず、仕事で英語を使う場面に不安を持つ人がいることが分かります。

実際に、英語の会議で違う困りごとを経験した人がいます。山田さんは、多国籍チームのグローバルプロジェクトについてこう語っています。

24時間英語を使い続けなければならない環境でした。英語のコミュニケーションにおいて苦労した場面もありましたが、どうにかやりとげることができました

外資系IT企業で働く中津さんは、転職後の週1回の英語会議を振り返って、こう話しています。

円滑に会議を進めるために次に改善すべきは発音だなと感じ受講を決めました

前者は多国籍チームでの聞き取りと発言、後者は発音を課題として挙げています。

山田さんはミライズ留学、中津さんはミライズの発音プログラムの受講者です。公式サイトでは200件以上の体験談を本人の言葉のまま公開していて、会議や商談の場面の声も残っています。この記事では、その声に出てくる困りごとを、聞き取り・発言のタイミング・発音の3つに分けます。自分がどの場面で止まっているかを確認し、明日の会議で試せる対処を選べるようにします。

当事者が挙げる3つの困りごと——聞き取り・発言・発音

会議についていけない理由は人によって違います。その中でも受講者の声に出てくるのが、聞き取り・発言のタイミング・発音の3つです。どれか1つとは限らず、複数が重なることもあります。

困りごと1. 複数の話者を聞き分けられない

複数の話者が参加する会議では、話す速さやアクセントが人によって異なります。1人の音声は追えても、話者が変わるたびに聞き取りにくくなることがあります。

先ほどのコンサルタントの方は、チームの構成をこう話しています。

顧客も外国の方になりますし、上司もイタリア人になり、部下もイタリア人、イギリス人、オランダ人、アメリカ人、日本人で構成され、24時間英語を使い続けなければならない環境でした

教材では話者や再生条件が限定されていますが、会議では複数の人が続けて発言します。誰が話すと聞き取りにくいのかを確認できれば、単語不足なのか、特定の話し方やアクセントで止まるのかを分けられます。

会議中は教材のように自由に停止できません。理解が追いつかないまま次の論点へ進み、話の全体像を見失うことがあります。これが1つ目の困りごとです。

困りごと2. 発言のタイミングを取れない

教材のリスニングで「聞き取れる」のに、会議になるとついていけない。その理由の1つは、会議では「聞く」と「話す」が同時に起きるからです。

会議では、誰かの発言を聞いている最中に、別の人が割り込み始めることがあります。自分が話し始めるにも、いつ入ればいいのか。議論の流れの中の「今が入り時」という瞬間は、日本語のようには掴めません。

言いたいことはある。でも、英文を組み立てているうちに、話題は2つ3つ先に進んでいる。それが繰り返されると、会議の最後まで何も言えずに終わります。これが2つ目の困りごとです。

1対1では話せても、複数人の会議では発言できない場合があります。聞き取りそのものではなく、発言を準備する時間や、話し始めるきっかけで止まっている可能性があります。

困りごと3. 「通じているか」が気になり、議論そのものに集中できない

会議で聞き返されると、次の発言をためらうようになります。

冒頭でご紹介した中津さんは、転職後の週1回の英語会議を円滑に進めるため、次に改善すべき課題として発音を選びました。

聞き返されたあと、次の発言をためらったり、自分の音が伝わっているかに注意が向いたりする人もいます。

会議の内容より自分の発音の正しさに注意が向いているなら、発音の確認が次の練習候補になります。これが3つ目の困りごとです。

TOEICの点数だけでは、会議で困る場面を特定できない

TOEICのListening & Reading Testでは、聞く力と読む力を測ります。一方、複数人の議論へ入ることや、その場で返答することは試験内容に含まれません。点数は英語力を確認する指標ですが、会議のどこで困るかまでは分かりませんTOEICの点数と話す力がずれる理由は、別の記事で説明しています。

セルフチェック——会議のどこで止まっているか

次の6つは、次に試す対処を選ぶための目安です。能力を判定する診断ではありません。

診断Q1: ネイティブ同士・非ネイティブ同士の会話になると、急に聞き取れなくなる

診断Q2: 1対1なら分かるのに、3人以上の議論になると迷子になる

診断Q3: 言いたいことはあるのに、言い終わる前に話題が進んでしまう

診断Q4: 発言は会議の最初か最後に集中し、議論の途中で入れない

診断Q5: 発言すると聞き返されることがあり、次の発言をためらう

診断Q6: 話している間、内容より「発音が合っているか」に意識が向く

チェック結果の見方

Q1・Q2が多いなら、止まっているのは聞き取りです。複数の話者やアクセントの切り替わりで理解が追いつかなくなっています。誰が話すと聞き取りにくいのかを、次の会議で確かめます。

Q3・Q4が多いなら、止まっているのは発言のタイミングです。聞き取りではなく、発言を考えてから話し始めるまでの時間、あるいは議論の途中から入るきっかけのほうです。

Q5・Q6が多いなら、発音を確認する番です。聞き返された音や単語を書き出し、発音・表現・音量のどこに原因があるかを分けます。

複数に当てはまるなら、次の会議でいちばん困る場面を1つだけ選びます。長期の訓練を決める前に、明日の会議で試せる対処から見ていきます。

明日の会議でできる対処——前・中・後にやること

会議は、議題が事前に分かる数少ない英語の場面です。準備できる部分を先に固めることで、「聞き取れないから発言できない」の悪循環から抜け出せます。

会議前——アジェンダから発言を1文ずつ用意する

アジェンダが届いたら、議題ごとに、自分が発言する内容を英語で1文ずつ用意します。

たとえば「商品開発の進捗確認」という議題であれば、現在の進捗と課題を短い英文で1文にまとめておきます。“We're on schedule for the beta release next month, but we need feedback on the user interface” のような形です。完璧な英文である必要はありません。伝えたいことが1文になっていることが大事です。

次に、その文に出てくる固有名詞と数字を音読します。商品名、プロジェクト名、金額、期日。言い慣れない単語を先に口に入れておくと、会議中に「あの数字、英語でなんだっけ」と止まる時間が消えます。

自分の仕事の話は、内容そのものはすでに頭の中にあります。足りないのは英語の形だけです。ITコンサルタントの竹内さんは、マンツーマンレッスンで仕事の話をしたときのことを、こう語っています。

ITのプロジェクトの細かい話は、普通なら前提から説明が必要になることも多いと思うのですが、そういった説明をしなくても会話ができるのは驚きでした!

仕事の話が通じる相手との練習なら、用意した1文はそのまま本番で使えます。

会議中——最初の議題で1回、確認する

会議が始まったら、最初の議題で質問か確認を1回入れる方法があります。“Do we have the client's approval on the timeline?” のように、事前に用意した短い確認を使います。

黙って聞いているだけだと、聞き落としに気づけないまま進みます。声を出せば、返ってきた答えで理解のズレが分かります。ズレに早く気づくほど、立て直しも早くなります。

聞き取れなかった場面では、“Can you briefly summarize the key point?” と要約を求めます。同じ話を繰り返してもらうのではなく、「要するにこういう話ですね」と確認する形です。相手も答えやすく、自分の理解も固まります。

メモは日本語で十分です。「納期は◯月」「問題は△△」という箇条書きだけ残します。英語で書き取ろうとすると、聞くほうがおろそかになります

要約を確認すれば、理解のズレを会議中に修正できます。あとの実録で見るコンサルタントの方も、集中訓練の中で、先生に繰り返し質問することが減ったと振り返っています。

会議後——議事録と自分の理解を突き合わせる

会議が終わって議事録が共有されたら、自分の理解と照らし合わせます。

自分のメモと議事録にズレがあれば、その箇所に印をつけて、なぜ聞き取れなかったのかを分けます。固有名詞だったのか、声が重なった場面だったのか、自分の発音に意識が向いて集中が切れていたのかを確認します。

次に同じメンバーと会議をする前に、聞き取れなかった単語や表現を確認します。準備と振り返りを書き残せば、自分が繰り返し止まる箇所が見えてきます。

ただし、対処ではしのげない壁が1つ残ります。聞き返される・聞き取れないの根にある、自分の発音です。

「聞き返される」は発音の壁から崩す

発言した直後に「Sorry?」と返ってくる。言い直しても、また聞き返される。謝って、説明して、やっと終わった頃には議論は2つ先に進んでいる——この経験を重ねると、次の会議では発言の声が自然と小さくなります。

中津さんに起きていたのが、まさにこれでした。転職直後の週1回の英語会議では、発言するたびに「相手に理解してもらえているか」へ注意が向き、議論の中身に集中しきれない状態が続きました。聞き返される経験を重ねてたどり着いたのが、表現を増やすより先に発音を直すという判断です。

では、発音を直すと何が変わるのか。

シャベリッシュの英語の音の仕組みについての解説では、音の仕組みを理解して発音できるようになると、英語を聞き取りやすくなると説明しています。発音の確認は、相手に伝えるためだけでなく、聞き取りにくい音を特定する方法でもあります。

ただし、会議で聞き取れない理由がすべて発音にあるわけではありません。語彙、通信環境、複数話者の重なりも影響します。発音は、聞き返したり聞き返されたりした単語をもとに、確認すべき候補として扱います。

実際、旅行代理店に勤める佐々木さんは、自分が相手の英語を聞き返す回数が減った変化をこう語っています。

レッスンの時には聞き返す事がなくなったように感じます

発音だけの成果とは断定できませんが、聞き取りの変化を本人が実感した事例として確認できます。

発音が主な課題かどうかは、聞き返した・聞き返された単語を書き出し、第三者にも聞いてもらって判断します。聞き取りや発言のタイミングと切り分けることで、練習する範囲を絞れます。

壁を1つずつ潰すと、会議はどこまで変わるのか。多国籍チームの真ん中にいた人で確かめます。

実録——多国籍チームのプロジェクトで「どうにかやりとげた」まで

TOEIC350点から多国籍チームの真ん中に立ったコンサルタントの方が、どこで止まり、何をして、どう変わったのかを時系列で追います。壁は一度に消えたのではなく、数週間かけて形を変えていきました。

出発点——TOEIC350点・英語は得意ではなかった

冒頭でご紹介したコンサルタントの方は、もともと英語が得意だったわけではありません。

いや、英語は得意ではなかったです。もともとTOEICも350点ぐらいしかなかったです。

日系の顧客を相手にする期間が長く、仕事で英語を使う必要はほとんどありませんでした。そこにグローバルプロジェクトの機会が来ます。顧客は外国の方、上司はイタリア人、部下はイタリア人・イギリス人・オランダ人・アメリカ人・日本人。「24時間英語を使い続けなければならない環境」です。

独学の限界——655点まで上げても、話す力が残った

英語力を伸ばす必要を感じて、まず取り組んだのはテスト対策でした。

セブ島留学をする前にあの手この手でTOIECの勉強をし、なんとか655点まではあげましたが、英会話の練習をしたわけではなかったので、スピーキングを伸ばしたくて

テスト勉強で、読む・聞く・知識は増やせます。ただ、会議でその場で話す力は別でした。350点から655点まで上げても、多国籍チームの議論に入るには足りない部分が残ったのです。

集中訓練の3週間——1週目は先生の頻出単語も分からなかった

そこで選んだのが、3週間の集中訓練です。初日の壁は、想像より高いものでした。

1時間目から7時間目まで授業があって、正直先生がよく使っていた頻出単語もよくわからず、ちょっとなに言っているんだろうと思っていた時期もありました。

教材と違って、字幕も一時停止もありません。連日7時間、先生の英語が続きます。TOEIC655点でも、知らない単語と表現に毎日ぶつかる状態でした。

それでも、変化は数週間の単位で来ます。

「なんとか2週目あたりから、波に乗り出し」

3週目には、自分の変化を言葉にできるようになっていました。

自分の感覚では、1週目よりも今の方が、先生に繰り返し質問することもなくなってきて、英語を聞き取れるようになったのかなとは思います。

「ペラペラになった」ではありません。頻出単語が分かるようになり、質問が減り、聞き取りが変わり始めた。完成ではなく途中です。会議の壁は、この順番で越えていけます。

最後に、その順番を長期の設計に落とします。

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会議に強くなる長い目の計画——自分で続けることと、外に出すことを分ける

壁が特定できたら、次は潰す順番です。長期の設計では、自分で繰り返せることと、第三者の判定が要ることを分けるのが現実的です。

自分で続けること——会議の前・中・後の習慣

前の章の対処は、毎回の会議で自分ひとりで回せます。アジェンダから発言を1文ずつ準備する、冒頭で声を出す、議事録と自分の理解を突き合わせる。これは才能ではなく、習慣です。

発言のタイミングで困っている人は、準備した一文を言えたか、どこで言えなかったかを毎回記録します。「この人の発言が終わったら質問する」「同じ論点が出たら確認する」のように、入るきっかけを事前に決めて試します。

議事録と自分のメモを照らし合わせれば、「質問できたか」「後半の論点を追えたか」を会議ごとに確認できます。

外に出すこと——発音の判定

発音が伝わっているかは、自分だけでは判断しにくいところです。聞き返された理由が発音なのか、文法なのか、単語選びなのかを分けるには、第三者に実際の発言を聞いてもらう方法があります。

発音を確認するなら、専門家や英語を話す相手に聞いてもらい、どの音や単語で伝わりにくかったかを特定します。録音による自己確認と、第三者からのフィードバックを組み合わせる方法もあります。

この確認は、会議前後の習慣と並行できます。会議で聞き返された単語を記録し、練習相手に聞いてもらい、次の会議で再び使ってみます。実際の会議と確認の場を往復する形です。

場面ごとの型を知る

ここまでは会議全般の話です。実際には、定例会議と経営層への報告、社内の議論と顧客との交渉では、求められる発言の型が違います。

壁がタイミングにある方は、発言の入り方の型を決めておくと精度が上がります。自分の来週の会議に合う型を1つ選び、同じ型を繰り返し使ってみてください。相手の反応の読み方が見えてくるのは、繰り返したあとです。

どの場面を最初に確認するか決めれば、次の会議で試すことが具体的になります。

まとめ|困っている場面を分けて、次の会議で1つ試す

会議についていけない理由は人によって異なります。この記事では、複数話者の聞き取り・発言のタイミング・発音への意識という3つの困りごとが出てきました。

まず、本文のセルフチェックで自分が止まる場面を確認します。当てはまるものが複数あっても、選ぶのは1つだけです。

次の会議のアジェンダを読み、質問か確認を1文だけ英語で用意します。会議中に聞き取れなかった、または聞き返された単語があれば記録し、会議後に原因を確認します。

多国籍チームのプロジェクトをやりとげたコンサルタントの方は、集中訓練の中で質問する回数が減ったと振り返っています。中津さんは、会議を円滑に進めるための次の課題として発音を選びました。2人の方法は同じではありません。自分が困っている場面を確認し、次の会議で試すことを1つ決める点が共通しています。

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